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2018年03月15日

【極み職人vo.5】子供たちも親も保育士も大好きな園舎を

原武(さくらもち制作部)

原武(さくらもち制作部)

毎月芸術的な職人技とその人柄に迫るこのコーナー『極み職人』

私たちの身近には、職人ならではのこだわり、極めた技、その背景にある魅力的な人柄をお持ちの方が多くいらっしゃいます。

そんな方々をご紹介し、職人としての想いに触れることで、新たな発見、刺激や気づきになるコーナーになれたら嬉しいです

 

今回ご紹介させていただく職人さんはこの方!

 

園舎設計の匠

(株)野口直樹建築設計事務所、(株)blan.co

野口 直樹さん

園舎専門の設計

 待機児童の問題は全国的な課題となっている。さくらの森のお客様の中で、ご自分のお子様やお孫様のこととして、この待機児童の件が他人事ではない方も多いだろう。

 今回お話を伺った建築士の野口直樹さんは、ご自身のお子様が待機児童になったことをきっかけに、幼稚園や保育園の園舎設計デザインを専門にした事業を展開し始めた。少しでも待機児童を減らすために、建築士としての力をそこに一点集中させたのだ。

 「不思議にも、ありがたくも、ご縁で繋がってきた」と六年も事業を続けてこられたことを、野口さんは謙虚に語る。しかし、お話を聞いていると、そこには並々ならぬ努力と情熱が存在していることが感じられた。

 

異例な就職活動

 野口さんは、父親が住宅建築の現場監督をしていた影響か、疑問も抱かず、福岡の大学の建築学科に進んだ。

卒業後の就職先の大半は、住宅メーカーなどの営業だ。しかし、野口さんは大学失業間近になって父親の影響で建築家を目指していた志を思い出し、一旦決まっていた内定を辞退。

一年間就職浪人をしながら建築士の資格を取り、福岡の設計事務所の門を叩いたのだ。普通ならありえない就職活動だった。地場では老舗の設計事務所だったが、それでも未経験の者を受け入れることはまずない。

「そこに拾ってもらっていなければ、今の私はない」と語る縁だったが、そこに待っていた仕事は、偶然にも小中学校などの教育施設を設計する仕事だったのだ。

 

子供たちのための園舎

不思議な出会いは、さらに野口さんを待っていた。

お世話になった設計事務所から独立したばかりの野口さんを悩ませたのは、ご自分のお子さんの待機児童問題だった。

建築士として何とかこの問題に取り組みたい。そんな時に飛び込んできたのが、なんと保育園の設計依頼だったのだ。

そこから縁が縁をつなぎ、現在まで幼稚園保育園専門の設計デザインの依頼が舞い込み続けている。

もちろん、これは単なる偶然ではない。野口さんの誠実な仕事への取り組み姿勢が顧客の信頼を得、評判を呼んでいるようだ。

デザインが画一化しないように、常に新情報に目を光らせることも当然だが、野口さんはそれよりも依頼先のニーズを汲み取ることを重視している。

子供たちや先生方の一日の動きを見てアイデアを出し、また園側と話し合う。ときにはそこから、自分にはなかったデザインの発想が生まれるそうだ。

木の温かみや素材感を感じられるような提案もするが、あくまでも園側の意向を大事にする。

そして、建築に関するコスト、運営するにあたっての収支、行政機関への諸申請など、トータルでお手伝いするのが野口さんのお仕事の特徴だ。

また、今までの園舎設計の豊富な経験が、今後のご依頼にも行かせるのが強みのようだ。

 

やりがい

郊外にある園舎を見せてもらった。

優しい色使い、子供心をくすぐる廊下、開放感のあるホール。「園舎自体が遊具のような」と言う野口さんの言葉通りだ。

また、「怪我をすることも勉強、次は気をつけようという工夫をする力が付く」と、あえて障害物や段差をなくさない。ここに父親としての顔がのぞいた。

やりがいをうかがった。

「建てた後の、先生方や子供たちの喜びの言葉だとか笑顔を直接見ることができることです」

それが野口さんにとって、より良いものを作り続けようという原動力になっている。

地域に開かれた園づくり、地域に愛される園づくりを目指したいという思い。園が増えても質が落ちてはいけないという思い。

そんな取り組みを、未来ある子供たちのために推進する活動の輪が増えていけばという園舎設計の匠の願いを応援したい。

 

《お問い合わせ先》

野口直樹建設設計事務所

〒810-0001 福岡県福岡市中央区天神2丁目3-36ibb fukuokaビル306号

TEL:092-791-7731

WEB:http://naonogu-archi.com/

原武(さくらもち制作部)

この記事を書いた人

原武(さくらもち制作部)

さくらの森の会報誌「さくらもち」の企画編集、執筆、写真を担当。

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