栄養のこと

2018年06月27日

【ビタミンD】カルシウムと一緒に骨の健康を守る栄養素|栄養成分辞典

大塚(企画部)

大塚(企画部)

ビタミンDとは

 

ビタミンDは、脂溶性ビタミンの1種で、腸からのカルシウム吸収を促したり、腎臓でカルシウムの再吸収を促す働きがあり、骨の健康に役立つ栄養素です。

ビタミンDには、キノコ類に含まれているビタミンD2(エルゴカルシフェロール)と動物性食品(ほぼ魚類)に多く含まれているビタミンD3(コレカルシフェロール)があります。

また、体内で合成されるビタミンDの前駆体『7-デヒドロコレステロール』は日光に当たることでビタミンD3になります。

これらは、小腸で吸収されたのち、肝臓、腎臓を経て活性型ビタミンDに変換されて様々な働きをします。

 

主なはたらき

・骨を作る

・血中のカルシウム濃度を調整

・神経伝達を円滑にする

・筋肉の機能を正常に保つ

 

1日に摂る量

≪1日に必要とされる量 ※30~49歳成人の場合≫

・推定平均必要量:なし

・推奨量:なし

・目安量:男性、女性ともに5.5μg

・耐容上限量:なし

 

※用語の解説はこちら

  
 
 

不足すると…

ビタミンDには、小腸からのカルシウムとリンの吸収を促進し、骨にカルシウムを沈着させて骨を強くする働きがあります。

不足すると、骨の健康に大きな影響を与えます。

 

 骨粗しょう症

骨粗しょう症は、後天的な要因で骨密度が低下することで骨強度が低下し、骨折しやすくなる疾患です。

女性ホルモンとも密接に関係しており、女性は閉経後にぐっと骨密度は低下してしまいます。

 

骨軟化症・くる病

ビタミンDが欠乏することで、骨の石灰化(骨を作る)が妨げられることで生じる病気で、子供の場合『くる病』、大人の場合『骨軟化症』と呼ばれています。

発症すると、関節の腫れや、骨の変形が起こります。

骨軟化症は、妊婦や食欲不振の人が発症しやすいと言われています。

幼い頃に肝油ドロップ(グミ)を食べていた記憶のある方も多いのではないでしょうか。

あの甘くておいしいドロップにはビタミンA、Dが豊富に含まれています。

子どものときにこれらが不足することが原因で発症するくる病や発育障害を防ぐために食べることが推奨されていました。

 

低カルシウム血症

血中のカルシウム濃度にはビタミンDと、甲状腺ホルモン(カルシトニン)と副甲状腺ホルモン(PTH)が大きく関わっています。

ビタミンDが欠乏すると、上手く小腸からカルシウムが吸収されず血液は『カルシウム不足』になります。

これを、低カルシウム血症といいます。

カルシウムは神経伝達や筋肉収縮に重要なミネラルなので、血中の濃度が一定になるように調整されています。

低カルシウム血症になると、『血液中のカルシウムが足りない』ことを感知して副甲状腺ホルモン(PTH)が分泌されます。

副甲状腺ホルモンが優位になると、腸からのカルシウムの吸収促進のみならず骨に含まれているカルシウムを血液中に溶けださせることで血液中のカルシウム量を上げようとします。

その結果、骨がもろくなる状態を招いてしまうのです。

 

摂りすぎると…

高カルシウム血症

カルシウムの吸収を促すビタミンDを大量に摂取した場合に発症します。

初期の症状として食欲不振、体重減少、多尿など、あまり自分では気づきにくいものが多いです。

しかし、深刻になると、腎不全に陥ることもあります。

基本的に通常の食事や、日光の暴露で過剰症になることはありませんが、数か月間にわたって毎日大量のビタミンDを摂取した時に起こると言われています。

ビタミンDを含むサプリや医薬品を使っている場合に、過剰摂取になる可能性があるので使用量を守って利用しましょう。

 

こんな人におすすめ

✓骨を丈夫にしたい人

✓成長期の人

✓なかなか外に出る機会が少ない人

✓高齢者の人

✓菜食主義の人

 

多く含まれる食品

ビタミンDを多く含む主な食品

食品名 1食分の目安量(g) 成分含有量(mg)
白きくらげ 5 49
黒カジキ 70(1切れ) 27
紅鮭 70(1切れ) 23
きくらげ(乾燥) 5 22
うなぎの蒲焼き 100(1串) 19
本まぐろ 70 13
さんま 70(1/2尾) 13

 

ビタミンDは、魚類とキノコ類に豊富に含まれています。

一般的にビタミンの多くが緑黄色野菜に含まれていますが、ビタミンDは野菜や穀類にはほとんど含まれていないので注意しましょう。

 

摂取するときのポイント

日光にあたると、体内で合成できる!

『ビタミン』は以前書いたように、

ビタミン

ビタミンは、健康を保つうえで必要な微量栄養素のうち、必要量を体内で作ることができず、外部から取り込まなければならない有機化合物のことを指します。

と定義されており、人間の体内で合成することができないので、食事などで体内に取り込む必要があります。

しかし、ビタミンDは食事でとるほかに、1日10~20分程度日光に当たれば紫外線照射によってヒトの皮下で合成することができます。

直射日光でなく、窓ガラス越しの太陽光でも大丈夫です。

高齢者など、なかなか屋外に出ることが出来ない人やは食事から摂取できるように意識したほうが良いでしょう。

 

調理のポイント

ビタミンDは、カルシウムを効率よく吸収するためのサポーターなので、一緒に摂ると良いでしょう。

また、きのこ類に含まれる『ビタミンDの前駆体』(ビタミンDになる前の物質)は、日光を浴びることでビタミンDに変わります。

そのため、調理前に20~30分ほど日光に当てるだけでビタミンDの量が増えるのでぜひ試してみてください。

 

大塚(企画部)

この記事を書いた人

大塚(企画部)

大学時代、栄養学を専攻し在学中に管理栄養士免許を取得。現在は商品開発や情報発信に役立ててます。

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