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2018年07月03日

【ビタミンB6】たんぱく質の代謝に欠かせない栄養素|栄養成分辞典

添田(企画)

添田(企画)

ビタミンB6とは

 

ビタミンB6は、皮膚炎を予防することから発見されたビタミンです。

ビタミンB群の一つで、水に溶けやすい性質があります。

 

ビタミンB6はたんぱく質の代謝に欠かせない栄養素。

食品から摂ったたんぱく質をアミノ酸に分解するのを手助けします。

アミノ酸を原料に作られる、皮膚や粘膜、髪の毛、爪などを健康な状態に保つために必要な存在です。

そのため、たんぱく質摂取量が多い人は、ビタミンB6の必要量も多くなります。

 

また、「セロトニン」や「アドレナリン」、「ドーパミン」などの神経伝達物質や、病原体を攻撃して体を守る免疫物質を作るためにも欠かせません。

免疫力が低下して感染症にかかりやすい人などは、特に積極的に補いたい栄養素です。

 

その他、ビタミンB6には妊娠中のつわりや月経前症候群(PMS)の症状を和らげるはたらきがあることも分かっています。

ホルモンバランスを整え、女性の体を健康に保つという大きな役割を担っているのです。

 

主なはたらき

・たんぱく質の代謝に関与

・血液や筋肉をつくる

・皮膚や粘膜を健康な状態に保つ

・神経伝達物質や免疫物質の合成

・赤血球のヘモグロビンの合成

・ホルモンバランスを整える

 

1日に摂る量

≪1日に必要とされる量 ※30~49歳成人の場合≫

・推定平均必要量:男性1.2mg、女性1.0mg

・推奨量:男性1.4mg、女性1.2mg

・目安量:なし

・耐容上限量:男性60mg、女性45mg

 

※用語の解説はこちら

 

 
 

不足すると…

ビタミンB6は腸内細菌によって合成されるため、一般的には欠乏しにくいと言われています。
また、ビタミンB6はほとんどの食品に含まれているので、食事による欠乏症も稀です。
ビタミンB6が単独で不足することはあまりなく、おもにビタミンB12葉酸などの他のビタミンB群の不足と同時に起こります。
 

皮膚炎・湿疹

皮膚を正常に保ち、肌荒れや吹き出物を抑えるはたらきがあるため、ビタミンB6が不足すると、皮膚に炎症が起きたり湿疹ができたりします。

 

口内炎・口角症・舌炎

また、ビタミンB6欠乏により粘膜も荒れやすくなります。

口の中や周りに炎症が起きる、口内炎・口角症・舌炎などもビタミンB6欠乏時の症状の一つ。

舌がヒリヒリしたり、口角にひび割れができたりすることがあります。

 

月経前症候群(PMS)

ビタミンB6には、生理前にいらいらや抑うつ気分、頭痛・腰痛がひどくなる月経前症候群(PMS)を緩和するはたらきがあります。

ビタミンB6が不足していると、月経前症候群(PMS)が重くなりやすいため、症状に悩んでいる人は積極的に補うようにするといいでしょう。

 

妊娠中のつわり・妊娠高血圧症候群

ビタミンB6は妊娠中にも不足しやすい栄養素です。

妊娠中に不足すると、つわりがひどくなったり、妊娠高血圧症候群になりやすいという報告もあります。

妊娠初期のつわりやむくみを和らげたい時には、ビタミンB6の補給を心がけると、症状の緩和が期待できます。

 

貧血

ビタミンB6は赤血球に含まれるヘモグロビンの合成にも関与しています。

そのためビタミンB6が不足すると、ヘモグロビンが上手く作られず、貧血を引き起こしやすくなります。

 

摂りすぎると…

神経障害・手足の痛みやしびれ

食物からビタミンB6を大量に摂取したことで、健康障害が発現したという事例は報告されていません。

また、普通の食事の中で、ビタミンB6を摂りすぎるということはほぼありませんのでご安心ください。

ビタミンB6の摂取において上限とされる量は、成人男性で50~60mg、成人女性で40~45mgとされています。

この耐容上限量を超える量のビタミンB6をサプリメントなどで一度に摂取すると、神経障害や手足の痛み・しびれなどの症状が現れます。

また、光線過敏や胸やけなどを引き起こすこともあります。

この場合は、サプリメントの利用を中止すると、通常はすぐ症状が治まります。

 

こんな人におすすめ

✓口内炎や口角炎ができやすい

✓お酒をよく飲む

✓肌荒れが気になる

✓感染症にかかりやすい

✓月経前症候群(PMS)がつらい

✓妊娠中である

✓抗生物質を服用している

 

多く含まれる食品

ビタミンB6を多く含む主な食品

食品名 1食分の目安量(g) 成分含有量(mg)
牛レバー 70 0.62
本まぐろ 70 0.60
かつお 70 0.53
鶏ささ身 70 0.46
70 0.45
バナナ 100(1本) 0.38
さんま 70(1/2尾) 0.36
真さば 70(1切れ) 0.36
真いわし 70(1尾) 0.31

 

ビタミンB6は、レバーやささ身などの肉類や、かつおやさんまなどの魚類などに多く含まれています。

また、果物の中ではバナナがビタミンB6を豊富に含んでおり、1本あたりに0.38g含有されています。

 

摂取するときのポイント

不足しやすいのは

通常時は不足しにくいのですが、抗生物質を長期間服用していると、ビタミンB6の合成量が低下してしまい、欠乏症が起こる場合があるため、注意が必要です。
また、月経前の女性も不足することがあります。
体内に溜めておくことができないので、こまめに補給するようにしましょう。
 

利用効率を高いのは動物性食品

ビタミンB6は、肉や魚などの動物性食品や、豆類や野菜類などの植物性食品に含まれていますが、体内からの利用効率という点では、動物性食品のほうが優れています。

 

ビタミンB2を一緒に摂る

また、ビタミンB群は互いに助け合いながら働いているため、ビタミンB6以外のビタミンB群も一緒に摂ると、より効果を高められます。

特に、ビタミンB2はビタミンB6の吸収率を上げるために必要となるため、合わせて補いたいところです。

ビタミンB6とビタミンB2の両方を豊富に含む食品としては、肉類の他に、納豆や枝豆などの豆類、チーズやヨーグルトなどの乳製品があります。

 

調理・保存のポイント

ビタミンB6は光に対して不安定なので、ビタミンB6が豊富な肉や魚は鮮度がよいものを選ぶようにしましょう。

また、熱に弱い性質があるため、できるだけ加熱調理は手早く済ませたほうがビタミンB6の損失を抑えることができます。

水に溶けやすいので、煮汁ごと食べられる料理がおすすめです。

添田(企画)

この記事を書いた人

添田(企画)

食べることが大好きな管理栄養士です。食と健康にまつわるお役立ち情報をお届けします♪

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