ウォーターサーバーからお湯が出る仕組みを知りたい人
ウォーターサーバーからお湯が出る仕組みって?
なぜ冷たい水や熱湯が出るのか、内部構造のしくみを知りたい!
ウォーターサーバーの冷水や温水って、どんな仕組みか気になりますよね?
料金形態も知りたい!そんな疑問や要望にお応えし、ウォーターサーバーの構造や料金についてまとめてみました。
目次
ウォーターサーバーの基本的な構造
ウォーターサーバーは水のボトルをセットし、冷水や温水を提供してもらう電化製品です。
上部に冷水タンク、下部には温水タンクが設置されています。
もちろんメーカーや機械によって違う部分もありますが、ベースはほとんど同じです。
それぞれが独立しているため、サーバー内部で冷水と温水が混ざり合うことはありません。
冷水も温水も設定した温度でキープされ、必要なときに飲める仕組みです。
ウォーターサーバーが冷水と温水をつくる仕組み
ほとんどのサーバーには冷水口と温水口があり、温度によって給水口が分けられています。給水口が1箇所のモノもありますが、多機能なサーバーが増え、現在は冷水と温水に分けられるタイプが主流です。
ウォーターサーバーが冷水を作る2つの仕組み
冷水を作るには、電子式とコンプレッサー式の2種類があります。それぞれどんな特徴があるのか確認しましょう。
冷水を作る仕組みその①【電子式】
電子式は、冷却タンクの中で、モジュールに電気を流して水を冷却します。ウォーターサーバーで使用されるモジュールは「ペルチェ素子」と呼ばれ、多くの冷却装置に使われる部品です。
ペルチェ素子は騒音が小さく小型化が可能なので、温度制御に適した部品と言われているでしょう。
消費電力を抑えられるメリットもありますが、その反面ヒートポンプと比べ、冷却までには時間が必要となります。
冷水を作る仕組みその②【コンプレッサー式】
コンプレッサー式は、冷水タンク外側に冷媒用の金属管があります。
そこを通る冷媒を循環させることで、冷水を作ります。
家庭用のエアコンや冷蔵庫も同じ仕組みで、短時間で冷やすなら圧倒的にコンプレッサー式でしょう。
早く冷却できますが、その分だけ消費電力も発生します。
ウォーターサーバーが温水を作る2つの仕組み
温水を作るには、電気を通して温める方法と外側から温める方法の2つがあります。
加熱方法の違いによる特色を見ていきましょう。
温水を作る仕組みその①【電気を通して温める方法】
電気を通し、温水タンクに内臓された金属を加熱すれば、温かい水が完成します。
電気ポットと同じ原理です。
メリットとしては水の温度が早く上昇するため、温水も早く作れるでしょう。
そのため以前よりは、消費電力も少なくて済みます。
取り上げるほどのデメリットはありません。
温水を作る仕組みその②【外側から温める方法】
バンドヒーターを使い、温水タンクの水を外側から温めます。
表面を広く加熱できるメリットはありますが、電気を通して温めるよりも時間がかかります。
冷水・温水の温度は?
ウォーターサーバーは、お好みの温度に設定可能です。
冷水なら5~10℃、温水なら80~90℃の間で調整できるでしょう。
サーバーによっては、15℃の冷水や70℃の温水を作れる場合もあり、活用方法の幅は広がっています。
例えば夏に喉が渇いた場合は、冷水をそのまま飲んだり、赤ちゃんのミルク作りなら、65~75℃の温水を活用できます。
冷水の便利な活用方法
ウォーターサーバーの冷水は、そのまま飲んでもおいしいです。
特におすすめしたい方法が、目覚めて飲む1杯。
人は寝ている間に汗をかき、水分が失われます。
それが夏であれば、朝起きて脱水になっていないとも限りません。
また、起きてすぐ水を飲めば腸の動きが促進され、整腸作用も期待できるでしょう。
カルピスやレモネード、青汁やプロテインなど水で割る飲み物を作る場合も、ウォーターサーバーの冷水を使えばおいしく作れます。
さらに手作り虫よけスプレーを作る際に活用すれば、皮膚への刺激もなく安心できますよ。
温水の便利な活用方法
カップラーメンを作るお湯として使えるのはもちろん、ハーブティーや紅茶、コーヒーを入れるお湯としておすすめ!
いつでも適度な温度が保たれているので、突然の来客にも対応できます。
味噌玉を作っておけば、朝起きてお湯を注ぐだけで味噌汁が完成します。
インスタントの味噌汁カップに、お湯を入れるのと同じ要領です。
これなら鍋を洗わなくて済むし、必要な人数分だけ作れます。
ウォーターサーバー料金の仕組み
ウォーターサーバーの料金は、サーバーのレンタル代+水の使用量+電気代+メンテナンス代+配送料です。
配送料やサーバーについては、一定の条件を満たせば無料となるメーカーもあります。
では、細かい内訳を確認しましょう。
初期費用
ウォーターサーバーを設置する初期費用は、ほとんどのメーカーで無料です。
ただし、水道直結型の場合は、工事費用が発生するでしょう。
水道直結型のウォーターサーバーは、自宅の水道管からサーバー内への引き込み工事が行われます。
水道水をウォーターサーバー内で浄水するため、水のタンクは必要ありません。
工事費用はメーカーによって異なりますが、おおよそ以下のような金額がかかります。
- 自分で設置する場合:5,000~6,000円
- 工事をお願いする場合:10,000~14,000円
サーバーレンタル代
サーバーレンタル代はメーカーにもよりますが、多くの場合で2,900~3,900円程度です。
毎月の固定費として発生するので、申し込む前にきちんと確認しておきましょう。
デザインや機能、サイズもそれぞれ違います。
メーカーによっては、サーバー代が無料のところもあります。
水の使用量代
水の使用量代とは、水のタンク代のことです。
4人家族であれば、1本12Lボトルが月に4本程度必要になります(必要量は各家庭による)。
12L入りは1本約1,300円。
単純計算で、1,300円×4L=5,200円、1ヶ月で割れば1人約44円です。
もちろん使用する水のブランドや量、家族構成によります。
もっと費用を抑えたプランもあれば、割高になる場合もあるでしょう。
電気代
電気代はサーバーにもよりますが、月額平均500~900円程度です。
1,000円を越えるモノもありますが、500円以下で抑えられるモノもあります。
メンテナンス費用
サーバー本体の修理や部品交換など、年1~2回程度のメンテナンス費用が発生します。
月々1,000円程度の費用が料金に含まれるケースもあれば、別途12,000円くらい支払う場合もあります。
メンテナンス費用はメーカーによって違い、年1回の無料点検を受けられるケースもあるでしょう。
配送料
配送料は、基本的にほとんどのメーカーで無料です。
ウォーターサーバーにはどんな機能がついている?
ウォーターサーバーは、多くの機種で機能がほとんど変わりません。
メーカーによって少し異なるポイントもありますが、消費電力を抑える機能や温度調節などのベースは同じです。
それでは下記の詳しい解説を確認しましょう。
常温水ものめる【温度調節機能】
5~10℃いつでも冷水を飲める通常機能にプラスし、冬に水を飲みたいとき12~15℃で調節可能な弱冷モード搭載のサーバーがあります。
80~90℃の温水機能の他、多くのサーバーに再加熱機能が標準装備です。
約70℃で保温できる弱温モードがあり、赤ちゃんの調乳用として利用しやすいでしょう。
下限や上限の温度設定は、サーバーによっても違います。
おすすめのウォーターサーバー
メーカー名 | 機種名 | 温度 | 特徴 | 値段 |
---|---|---|---|---|
アクアクララ | アクアファイブ | 冷水:5~12 ℃ 温水:80~90℃ | 操作性が良い | 月1,650円~ |
フレシャス ウォーター | Slatカフェ | (通常) 冷水:4〜10℃ 温水:80〜85 (エコ) 冷水:70〜75℃ 温水:約90℃ | コーヒー メーカー 機能搭載 | 初月:無料 2ヶ月目以降 は条件つき で無料 |
うるのん | スタイ リッシュ サーバー | 冷水:4~12℃ 温水:80~90℃ | ボタン式 | 0円 |
電気代を節約【省エネ機能】
サーバーにもよりますが、消費電力を抑えるエコモード搭載のモノがあります。
手動でエコモードへ切り替えるタイプや、部屋の明るさに合わせて光センサーが作用し、自動でエコモードに切り替わるタイプも登場しています。
部屋が暗くなるとスリープモードとなり、温水温度が低く抑えられることで、必要のない電力を削減できるでしょう。
おすすめのウォーターサーバー
メーカー名 | 機種名 | エコモード | 特徴 | 値段 | 電気代の安さ |
---|---|---|---|---|---|
プレミアム ウォーター | スリムサーバーⅢ | 自動電源 OFF | 光センサー 搭載 | 0円 | エコモード使用で 2割減 |
プレミアム ウォーター | Cadoコラボモデル | 自動電源 OFF | 光センサー 搭載 | 月1,100円 | エコモード使用で 2割減 |
アルピナ ウォーター | エコサーバー | 省エネ機能 | 省エネモード 温水70℃ | 月959円~ | 電気代 42%カット |
子育て家族に嬉しい【チャイルドロック機能】
小さな子供がボタンを押しても操作できないよう、チャイルドロックはサーバー本体の高い位置につけられています。
さまざまなモノに興味を示すようになると、手当たり次第にボタンを押す時期へ突入します。
小さな子供が知らない間にボタンを押して、温水でヤケドをしないとも限りません。
そうなる前にチャイルドロックをかけておけば、勝手に操作される心配はないでしょう。
おすすめのウォーターサーバー
メーカー名 | 機種名 | チャイルドロック | 特徴 | 値段 |
---|---|---|---|---|
コスモウォーター | Smartプラス | 常時/フリー/ボタンを 押したときのみ 作動の3パターン | コンパクト 設計 | 0円 |
サントリー天然水 ウォーターサーバー | 機種名なし 型式4種 | 2重 チャイルドロック | 内側に 全操作ロックボタン あり | 0円 |
アクアセレクト | アクアセレクト サーバー | 冷水/温水 それぞれにロック | 小さな子供には 少し複雑な仕組み | 0円 |
衛生面もバッチリ【クリーン機能】
ウォーターサーバーの水には、水道水のような塩素が含まれていません。
そのため残留塩素がなく、まろやかでおいしい水を飲めます。
ただし、塩素が含まれていなければ、衛生面が心配ですよね。
工場でボトルに水を入れる際、加熱殺菌処理が施されますが、これは消毒とは違います。
給水口に手が触れると雑菌が入る可能性もあるため、クリーン機能のついたウォーターサーバーがおすすめです。
おすすめのウォーターサーバー
メーカー名 | 機種名 | クリーン機能 | 特徴 | 値段 |
---|---|---|---|---|
イワタニ | 富士の湧き水 ウォーターサーバー | 高温循環機能 | 週に1度のクリーン | 月838円 |
フレシャス | フレシャスdewo | オートピュア キープシステム | 自動:5日に1回 手動モードもあり | 月1,247円 |
コスモウォーター | Smartプラス | Wクリーン機能 | サーバー内が 常にクリーンな状態 | 0円 |
音が気にならない【静音機能】
ウォーターサーバーを設置した場所にもよりますが、稼働時の音が気になる場合もあるでしょう。
特に就寝する際、「うるさい」と感じてしまう人も存在します。
通常であれば気にならないかもしれませんが、自宅で仕事をしているときや夜中に目覚めてしまったとき、どうしても音が気になってしまいます。
静音機能が搭載されたサーバーなら、稼働音も静かで落ち着きますよ。
おすすめのウォーターサーバー
メーカー名 | 機種名 | 静音 | 特徴 | 値段 |
---|---|---|---|---|
フレシャス | dewo mini | 14.4dB | ベルチェ 冷却方式採用 | 初月:無料 2ヶ月目以降は、 条件つきで無料 |
コスモウォーター | Smartプラス | 従来より 30%ダウン | 静音設計 | 0円 |
ワンウェイ ウォーター | Smart | 静音モデル | 寝室でも利用可 | 0円 |
ウォーターサーバーの基礎知識
ウォーターサーバーはボトルや水の違いによって、毎月の利用料も変わってきます。
では、ボトルや水の違いとは具体的に何を指すのでしょう?ポイントをまとめたので確認してみてください。
ボトルの違い
ウォーターサーバーに使うタンクは、ガロンボトルと使い捨てボトルの2種類があります。
ボトルの違いによってコストも変わり、保管や処理も変わってきます。
ガロンボトル
ガロンボトルは従来使われているボトルです。
「ポリカーボネート」と呼ばれる衝撃に強いプラスチックが使用され、業務用としても利用されているでしょう。
使い捨てではなく業者が回収して再利用するため、回収されるまでの間は自宅で保管しておかなければなりません。
1本の高さ35cm幅27cmくらいなので、2~4本以上となれば収納場所も必要でしょう。
コストが安くゴミを出ないメリットはありますが、知らない人が使ったモノを使わなければならない点で、人によってはデメリットと捉えられる可能性もあります。
使い捨てボトル
使い捨てボトルはコストが安くお手軽ですが、使い終わったボトルを自分で処分しなければなりません。
自治体の分類に従って捨てるだけですが、ボトルのサイズが大きいので潰す必要もあります。
使い切りなので衛生的。ガロンボトルより軽量でコンパクトなので、取り扱いやすいでしょう。
水の違い
ウォーターサーバーに使われる水は3種類です。
- ペットボトルでも販売される天然水
- RO膜処理されたRO水
- 直接利用する水道水
それでは、それぞれの特徴を見ましょう。
天然水
天然水は特定の水源から採水された地下水ですが、100%自然なモノではありません。
確かに採水までは100%自然ですが、採水したあと安全に飲めるよう、ろ過・加熱殺菌が行われています。
ミネラルやカリウムなどの成分は豊富ですが、販売価格はやや高めです。
RO水
RO水は、採水したあと逆浸透膜で不純物を取り除いた水です。
天然水より純度が高いと言われますが、その分ミネラルなどの成分も取り除かれてしまいます。
そこで人工的にミネラル成分を足しています。
低価格で販売されていますが、採水地がはっきりしていません。
水道水
水道水は説明するまでもなく、ウォーターサーバーを利用する人の自宅の水です。
そのため残留塩素をサーバーで浄化するわけですが、水の使用は普通の水道料金に含まれるため、工事費を除けば最もコスト削減できるかもしれません。
その代わり、天然水やRO水に含まれるミネラル成分はありません。
まとめ
ウォーターサーバーは「高そう」「贅沢だ」というイメージもありますが、利用方法や頻度を考えれば、手の届かないモノではありません。
家族で利用するなら、1人1日100円以下の計算になるプランもあります。
最近では美容院や歯科医院にもあり、ウォーターサーバーの水を飲んだ経験がある人もいるでしょう。
サーバー本体の機能や水の種類、利用料金やボトルなど、検討すべきポイントもありますが、健康や美容を考えたら日常生活に取り入れたいですよね。