個人事業主のふるさと納税上限額はいくら?計算方法をやり方を紹介

5 min

個人事業主の人が、ふるさと納税する際のポイントを解説しています。

事業用資金から納税する計上方法やメリット、デメリットや確定申告についてもまとめました。ふるさと納税を考えている人は、参考にしてください。

具体的にどのようなメリットがあるのか。節税の効果を感じられるのか。ふるさと納税のやり方や仕組みを解説し、有効利用できる方法をご紹介します。

ふるさと納税はメリットが沢山!個人事業主(自営業)の人もお得です

ふるさと納税は、実質2,000円で返礼品をもらえるお得な制度です。

年収から計算した控除限度額範囲内の寄附を行い、確定申告の手続きをとれば、自己負担2,000円を除く金額が返金される形となります。

そのため毎年確定申告を行う個人事業主であれば、取り組みやすい制度と言えるでしょう。

個人事業主の人がふるさと納税をするデメリットはあるのか?

お得な制度であることは間違いありませんが、個人事業主の人にとって、デメリットとなるポイントも存在します。

制度の注意事項を確認し、状況を踏まえてご活用ください。ここでは3つのデメリットを説明しているため、1つ1つチェックしておきましょう。

節税・減税の効果はない

ふるさと納税は、減税や節税目的で行うものではありません。

ただ、誤った認識を持たれる人もいるようです。ふるさと納税は寄附制度であり、減税や節税とは異なることを覚えておいてください。税金の支払いを減らす方法ではなく、寄附行為の結果として節税につながると考えましょう。

先にふるさと納税で寄附するため、手元のお金は減ります。

また、住民税や所得税の控除を受ける形となり、支払った金額が現金で全額返ってくるわけではありません。ふるさと納税をしてもしなくても支払う義務が発生する税金はあります。

ただし、自己負担2,000円で返礼品を受け取ることができる上に、実家のある自治体や縁の深い市区町村を応援できます。

所得に変動があるので限度額に注意する必要がある

個人事業主の人は会社員と違い、毎年の年収額が変わってきます。

それにより寄附可能な限度額も変動するため、注意しなければなりません。

毎年決まった額なら簡単に計算できますが、「あとから確認したら限度額を越えていた」という失敗もあるので、事前に確かめておきましょう。

寄附した金額が限度額を越えている場合でも、受けられる控除額が増えるわけではありません。

個人事業主はワンストップ特例制度を利用できない

ワンストップ特例制度は、確定申告の必要ない会社員など給料所得を得ている人が利用する制度です。

個人事業主の人は給料所得ではないため、ワンストップ特例制度を活用できません。

面倒な手間なく簡単に申請書を作成できますが、残念ながら個人事業主の人には対応してもらえないのです。

個人事業主のふるさと納税の寄付可能限度額はいくら?

ふるさと納税寄附限度額を算出しましょう。計算方法や限度額を掲載しているので、参考にしてください。

寄附可能限度額とは、自己負担2,000円を超えた金額から上限までを指します。

当年1月~12月分の所得で計算する

2021年にふるさと納税を行う予定の人は、2021年1月~12月までの収入から限度額を算出します。

個人事業主の人は毎月の所得が変動するので、大まかな収入額を想定できる10月~11月くらいを目安にしてください。

ただし、12月末にふるさと納税を行う場合、納税された側の自治体が支払いを確認し、確定した日付が納付日になります。

そのため状況によっては時期がズレる可能性もあるため、早めの手続きが大切です。

限度額は住民税の所得割額の2割が目安!

寄附限度額は、住民税の所得割額2割をベースに考えてください。

所得割額とは所得に対して課せられる税金で、前年度の所得額で課税標準が決まります。年収や家族構成、住んでいる自治体によっても変わりますが、2割をベースしておけば控除の恩恵を受けられます。

あくまでも目安なので、2割以下でもまったく問題ありません。

ふるさと納税の限度額

課税所得金額寄付額の目安金額
〜195万円住民税所得割引額×23.559%+2,000円
196~330万住民税所得割引額×25.066%+2,000円
331~695万住民税所得割引額×28.774%+2,000円
696~900万住民税所得割引額×30.068%+2,000円
901~1,800万住民税所得割引額×35.520%+2,000円
1,801~4,000万住民税所得割引額×40.638%+2,000円
4,001万以上住民税所得割引額×45.398%+2,000円

※課税所得金額=確定申告書を確認

※住民税所得割引額(課税所得額 × 10% )=住民税課税決定通知書を確認

ふるさと納税の寄附可能限度額の計算方法

ふるさと納税限度額の表を確かめながら、計算していきましょう。

限度額= (課税所得額 × 10%) × 課税所得額によって変動する割合 + 自己負担金

こちらの式に当てはめます。

 例1)課税所得300万 

300万の場合=課税所得額によって変動する割合は25.066%

300万円×10%=30万

30万円×25.066%(0.25066)=76,980

76,980+2,000円=78,980円が上限となります。

例2)課税所得650万

650万=課税所得額によって変動する割合は28.774%

650万円×10%=65万

65万円×28.774%(0.28774)=187,031円

187,031+2000円=189,031円が上限となります。

例は計算しやすい課税所得額ですが、端数計算になれば面倒なので、住民税所得割額2割の目安が最も簡単です。

例1)の課税所得300万の場合

住民税所得割額=300万円×10%=30万

30万×2割(0.2)=60,000円

厳密に計算した限度額は76,980円ですが、それだと難しくなる場合は、こちらの2割計算がおすすめです。

仮に3割で計算すると30万×3割(0.3)=90,000円となり、厳密に計算した限度額を遥かに越えてしまいます。そうなれば限度額を超えた分の控除は受けられません。

課税所得300万の人は76,980円までの限度額があり、そのうち3万円ふるさと納税に費やしたとします。76,980円-30,000円-2,000円=46,780円。

つまり46,780円分が控除の対象金額となるわけです。

個人事業主でふるさと納税をするやり方

ふるさと納税のやり方を説明しています。個人事業主は会社員と違うため、確認しながら進めてください。注意事項を解説しているので、見落とさないようにしましょう。

大まかな流れとしては、

  1. お好みのふるさと納税を申し込む
  2. 返礼品を受け取る
  3. 寄附金受領証明書を受け取る
  4. 確定申告を行う
  5. 所得税の控除を受ける
  6. 住民税の控除を受ける

です。

ふるさと納税は「経費」として計上できる?

ふるさと納税は経費として認められません。

経費として計上できるのは、事業に必要なお金です。

ふるさと納税=寄附。

事業を行う上で寄附しなければならない。という制限はなく、寄附をしなくても事業は継続できるので、経費に含めることはできません。

しかし、寄付金ならその項目に含めることができるのでは?と思われがちですが、ふるさと納税は個人の所得控除に当てはまります。事業とは関係ないため、経費の扱いを受けられないのです。

ではどのようにすれば良いと思いますか?

個人事業主はプライベートな預金口座、もしくは事業用の預金口座や資金から支払うことになります。

ただし、事業用の預金口座や資金から支払った場合は、事業主貸として計上しなければなりません。

事業主貸

事業主貸とは事業帳簿の中で、プライベートや事業所得以外のお金の流れについて明記する勘定項目のことです。

事業用資金で支払う場合は?

事業用の預金口座からふるさと納税を支出したら、「借方」事業主貨=納税した金額、「貨方」普通預金〇〇万円として収支内訳書に明記します。

確定申告時期になったら「寄附金受領証明書」と一緒に提出

寄附金受領証明書

寄附金受領証明書とは、ふるさと納税を行った際に自治体から発行される証明書です。

「あなたの寄付を確かに受け取りました」という意味があり、形式は各自治体によって異なります。

記されている言葉は同じでも、用紙の色やデザインは自治体ごとに特徴が表れています。

寄附金受領証明書は、返礼品と一緒に送られてくるわけではありません。

自治体の事務手続きが終わり、1~2ヶ月ほど経過した頃に郵送されます。

寄附金受領証明書は自治体が証明する何よりの証拠なので、紛失しないよう気をつけてください。

これを失くすと控除を受けられません。

確定申告の際は本人確認書類やマイナンバー、源泉徴収票もしくは支払い調書、申告書や収支内訳書(事業主貨として記載)などの準備と合わせて、忘れないように持参しましょう。

確定申告の方法の詳しいやり方についてはこちらをチェック。

ふるさと納税はいつから開始できる?確定申告期限に間に合うか

ふるさと納税はいつからでも始められます。

つまり申請期限なし

都合の良い時期から始めてください。極端なことを言えば、お正月でも申し込みはできます。ただ、自治体が休みなので、事務手続きは停止されます。

2021年ふるさと納税は1月1日から12月31日まで

2021年のふるさと納税は、1月1日~12月31日まで受け付けています。

土日祝は関係なく、いつでも申し込みは可能です。ただし、年間を通して申し込みはできますが、控除を受けるには、ある程度の余裕を持たせなければなりません。

寄附納付日は寄附領収書に記載された日付です。

決済手段により事務手続きは異なります。例えばクレジットカードは申し込んだサイトの受付日、コンビニ支払いはコンビニで支払った日付です。

確定申告の期限は翌年の2月16~4月15日まで

ふるさと納税の申し込み期間は年度内ですが、確定申告は翌年2月16~4月15日が期限です。

例年は2月16日~3月15日ですが、2021年に限っては社会情勢により延長されています。

確定申告後は1~2ヶ月後に所得税の還付、住民税の控除は翌年6月~翌々年5月まで受けられます。

まとめ

  • 自己負担2,000円で返礼品を受け取れる
  • 節税対策とは異なる
  • 寄附限度額は毎年変動
  • ワンストップ特例制度は利用不可
  • 収支内訳は事業貨主で記載

個人事業主もふるさと納税を利用しましょう。

注意しなければならないデメリットはありますが、自己負担2,000円で全国の応援したい自治体へ寄附できる他、返礼品の特産品を楽しめます。

普通に購入すれば少し贅沢な特産品も、ふるさと納税なら堂々と受け取れます。

その恩恵は申し込んだ翌年以降に持ち越されますが、毎年確定申告を行っているなら手続きも始めやすいでしょう。

寄附可能限度額に気をつけなければなりませが、お得な制度であることは間違いありません。給料所得者と比べ、確定申告時の用意すべき資料も複数あるため、なるべく早めに準備をしてください。

関連記事